技術 その2
印刷にだっていろいろある
Tシャツの素材やプリントしたいデザインの色数、注文する枚数によって印刷方法を使い分けている。
シルクスクリーン印刷
Tシャツのプリントで一般的に行われている印刷方法は「シルクスクリーン印刷」である。
この方法は、Tシャツへプリントしたい原稿の色ごとに版を作り、Tシャツへ印刷していく技術だが、基本的に一色ずつの印刷になるため、色数が多くなれば時間も掛かり、その分費用もかかってしまう。しかし、インクの色の調整が可能なため色の自由度が高いのが特徴で、濃い色のTシャツへのプリントも綺麗に仕上げることができる。また、一度版を作ってしまえば、二度目からの注文では版代が掛からないため、お得にTシャツへプリントすることができる印刷方法である。
このプリントの方法では、始めに版を作るという特性上、クラスTシャツのような枚数の多い注文に適している方法だ。
インクジェットプリント
逆に、クラスTシャツのプリントでも、注文枚数が少ない場合は版を起こす必要の無い印刷方法が向いている。版を起こさない印刷方法で比較的新しい技術である「インクジェットプリント」というプリント方法は、コストパフォーマンスの良さや色の再現性などに優れているため、多くの印刷会社で人気を呼んでいる印刷方法となっている。
Tシャツのプリントをする時に、直接Tシャツ生地にインクを吹き付けるので、印刷部分も硬くならずにTシャツの風合いを残した自然な仕上がりにすることができる。また、原稿のデジタルデータをそのまま印刷するため、必要な枚数だけ印刷することができるので、1枚からの印刷もコストを抑えて実現できるのが特徴となっている。
Tシャツのプリント方法の一つであるインクジェットプリントは、従来、濃い色のTシャツには対応していなかた。なぜなら、色を吹き付けてもTシャツの色にインクの色が負けて目立たなくなってしまうからである。
一旦Tシャツ生地の色を漂白してからインクを吹き付ける印刷方法もあるが、真っ白に漂白することが出来ないため、色が鮮やかに再現できないといった課題もあった。しかし、現在ではホワイトインクが使われるようになり、濃い色のTシャツの上でも綺麗な色を再現できるように技術が向上している。
インクジェットプリントは色を何色使っても費用は同じなので、複雑なデザインのプリントにも向いている。繊維に直接印刷しているので、繰り返しの洗濯にも強く、耐久性に優れている。今度はこれでクラスTシャツを作ってみたいと思う。
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Last update:2023/4/19